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販売者 川村 敦子 さん KAWACHO RICE(本社・青森県三沢市)のグループ企業として2014年設立。ペットボトルに精米をパッケージした「PeboRa(ペボラ=ペットボトルライスの略称)」をはじめ、今までにないデザイン、機能性、スタイルによって「日本のお米」を世界に発信する企業。「PeboRa」で2016年度グッドデザイン賞を受賞。
徹底したブランディングで手ごたえ
全国各地に魅力浸透
- まず、ペットボトルライス・PeboRa(ペボラ)についてご紹介ください。
- 全国各地から厳選したお米2合分をペットボトルに詰めた商品で、さまざまな銘柄米を気軽に試食・食べ比べできる楽しみを提案しています。ペットボトルに封入していることで、そのまま冷蔵庫での保存も可能です。保存性に優れているので備蓄用としてもお使いいただけます。オリジナルラベルでのご注文も受けており、ギフトやノベルティでのご利用にも好評をいただいています。
- 「青天の霹靂」のデビューについて、販売者としてはどのように感じていましたか?
- かねてから「青森県を代表する銘柄が欲しい」と強く感じていました。そんな思いを抱いていたところに登場した「青天の霹靂」は文字通りの衝撃でしたね。ネーミングやデザインのインパクトがとても強くて、「これはもしかしたらすごい話題になるんじゃないか」とワクワクしたことを覚えています。
青森県の農産品で全国的に有名なものは津軽地方はりんご、南部地方はにんにくや長いも、ごぼうなどです。綿密な商品企画とブランディングを仕掛けてデビューさせたものというのは、りんごを除いてなかったと考えています。青森県を代表するブランド米ができたことで「青森県と言えば『青天の霹靂』」という新たなキーワードが生まれました。しっかりとブランディングしてくれたことは販売者として助けられました。 - 販売者から見た「青天の霹靂」の強み、魅力はどこにあると感じていますか?
- 作付地域や出荷基準等が設けられており、それをクリアしたお米だけが正規に流通しているという安心感があります。当社でも全量検査して社内規定に合ったものしか販売していませんが、「青天の霹靂」は自信をもってお客さまに販売できる銘柄の一つです。
食味の良さはもちろんですが、目を引く名称とパッケージデザインも優れていると思います。「PeboRa」を発売した当時(2012年)、ラベルは全て自社のオリジナルデザインにしていましたが、「青天の霹靂」のパッケージはインパクトのある素敵なデザインだったので「このままでいこう」となりました。
また、さまざまな企業が「青天の霹靂」を使ったお菓子やお酒などの商品を開発・販売して全国に広げようと動いています。官民一体で「青天の霹靂」を応援していこうと取り組んでいるのは、このブランドの強みだと思っています。 - 「青天の霹靂」登場以降も激化し続ける産地間競争ですが、この10年でどのような変化がありましたか?
- 「明暗が少しずつ出てきた」という感があります。10年前を振り返ると、「青天の霹靂」もそうですが、差別化のためパッケージにこだわる銘柄が出てくるようになってきて、「PeboRa」のラベルデザインもブランド固有のものにどんどん切り替えていきました。それだけブランド米競争が熾烈になっていたということですね。以降、毎年どこかの産地で新しい銘柄米がデビューしているという“戦国時代”が続いている状態です。そうした10年間で、支持を得て勝ち残っているブランドが、徐々にはっきりしてきたのではないかと感じています。その中にあって「青天の霹靂」が強い存在感を持っていることは、売り手である私たちが感じています。
- 「青天の霹靂」の販売促進のためにどのような取り組みや工夫をしてきましたか?
- 当社では、北は北海道から、南は沖縄県まで、約40種類の銘柄をそろえています。売れ筋はギフト用の詰め合わせなのですが、地元・青森県のお米ということで「青天の霹靂」を組み込んだラインアップを提案するようにしています。ギフト用の「青天の霹靂」専用箱をご用意しているんです。そうすると、お求めになる方は「青天の霹靂」を入れた組み合わせにされることが多いですね(笑)。贈り物として「青天の霹靂」が全国に拡がっていくわけです。
実店舗では「青天の霹靂」の発売日に合わせて「新米キャンペーン」も展開してきました。八戸市にある直営店(KOMEKUUTO八戸店)のカフェで提供するご飯を「青天の霹靂」にしています。

長く愛されるお米であり続けて
全国に通用するブランド米
- 「青天の霹靂」に関してお客様からの反応など、印象に残っているエピソードを教えてください。
- ギフトとして受け取った方が「食べたらとっても美味しくて、自分でも10キロ買いたい」といったメッセージをもらうことがありますね。県内の方に家庭用のお米として食べてもらいたいのはもちろんですが、やはり青森県から誕生したブランドなので、県外の方にこそ食べていただきたいです。遠方に住む方が食べて、喜んでもらえたことを知るたびに嬉しさを感じています。
- 「青天の霹靂」がこれからの10年に向かうために求められるものはなんでしょうか。
- 「青天の霹靂」を口にした人たちからの揺るがない評価を維持して、「長く愛されるお米」であってほしいですね。あおもり米は「まっしぐら」「はれわたり」といった仲間がいますので、その上位ブランドという位置づけを保持してほしいです。また、特別な付加価値のある「青天の霹靂」を作るのは面白い試みかもしれません。

- 最後に、「青天の霹靂」と消費者のみなさんにメッセージをお願いします!
- 食味については「あっさり系」の王者と思っています!おかずを選ばず、どんな食材にも合うお米なので、生産者の皆さんには美味しいお米を作り続けてほしいです。あと、まだまだみんなが驚くような新しい宣伝手法があるんじゃないかと期待しています。
「青天の霹靂」は全国に通用するブランドに育っていますので、家庭用米としてたくさん食べてほしいです。また、贈り物にもどんどん利用していただいて、美味しさがもっともっと広がってほしいなと思っています。